ママ(ぼく)にもできるカブトムシの育て方
ママとぼくでカブトムシを飼育観察し、いろんな変化を楽しみましょう。
生まれたよろこび、死の悲しみを体験し、心優しいぼくになろう。
飼育は出来るだけ子供達にさせ、責任感や愛情を体得させましょう。
ママもぼくも飼育に興味が無くなったらアッサリと止めましょう。
資料作成 BEETLE・SCHOOL
04.05.05作成
1、 準備する物
@飼育ケース(中ケース以上の大きさの物)
A使用マット:広葉樹100%の2次発酵した黒いカブト用マット[卵・卵マット]。
(クワガタ用の1次発酵マットでは産卵しにくいので、良く発酵した細かいマットを準備する)
水分はマットを握り固めても3〜5個にこわれる位の水分
Bエサとエサ皿:昆虫ゼリー・バナナ・リンゴ(スイカやキュ-リ・メロン等は良くない)
C転倒防止用に朽木や木の皮などを入れ、転倒時の足かけを入れましょう。
D親虫♂と♀で飼育すると必ず卵を生みますので飼育観察には最適です。
飼育セットのお値段は他のペットを飼うよりはるかに格安でそろえれます。
2、産卵セット(カブトムシは6〜9月に産卵)
@カブト用マット:加水し水分を調整する。(手で握って開いたとき3〜4個に崩れる程度)
(当店の卵・卵マットは庭の日陰にある土程度に水分調整してありますのでそのまま使用できます)
Aセット方法:マットを容器に入れ手で強く押しつけ、20〜30Cmの厚さに敷き詰める。
【注】マットを上から入れただけでなく、圧縮しながら出来るだけ厚く入れる事
成虫の体高の5〜10倍位をマット厚さの目安にしてください。
(飼育ケースの40〜50%までマットを敷く様にセット下さい)
B最後に親虫とエサ、止まり木(転倒防止用)を多めに入れて完成です。(下図写真)

3、日常の管理
@保管場所:直射日光が当たらない、静かな所に置く事。【温度15〜30℃】
Aエサやり:2〜3日毎にチェックし、無くなったらエサ交換する。
(バナナやリンゴは餌には最適ですが小バエがわきやすいので、市販の昆虫ゼリーを
手軽さと衛生面からお勧めします)
Bその他:表面が乾燥してきたら霧吹きなどで湿気を与えて下さい。
C1〜2ヶ月後、マットを掘って産卵していることを確認する。卵が1個でも確認できたら
マット元にを戻してください。10〜20個は産卵しているとお考え下さい。
D親虫とエサを取り出し湿度を切らさない様に容器まま保管する。
(水分が多いマットは、まれに線虫が発生する場合があり、卵が食べられますので
早めに清潔なマットに交換する必要がある。卵室は壊れますが水分があるマットに
卵を埋めてやれば卵はふ化します。だだし卵に傷付けない様に慎重に扱って下さい)
E♀がまだ元気ならそのまま飼育を続けるか、別の産卵飼育セットに再セットする。
(成虫寿命は約1〜3ヶ月で産卵後は寿命と思われます)
4、幼虫の飼育(カブトムシは安価で簡単に一年で親虫になるので飼育観察に適しています)
@1〜2ヶ月保管した容器内では幼虫がふ化しているはずです、慎重にマットを崩し確認する。
A幼虫がふ化している事が確認出来たら、そのまま保管するか、幾つかの容器に分けて飼育する。
B水分が蒸発しくい様に紙や通気穴のあるビニール等でカバーし、その上から蓋をする。
C大きく成るに連れ、エサ切れしない様に出来るだけ大きな飼育容器に栄養化の高いマットを
入れて飼育する方が管理しやすい。(成虫までに一匹当たり約3Lのエサが必要)
【BEETLE.SCHOOLのBUNBUNマットは栄養価が高く大きな成虫が羽化します】
D3令後期(5月始め頃)には幼虫が黄色ぽくなり、蛹室(ようしつ)を作り始めますので最後のマット
交換をしましょう。(蛹室を壊すと2度と蛹室は作らず幼虫は死亡しますので大切な作業です)
(飼育容器の底に5〜10Cm土を入れ、その上にマットを入れ蛹室を作らす方法もある)
【幼虫の過密飼育は病気が発生しやすく、エサ切れし大きな成虫が得られないので避けましょう】

3令幼虫(5月撮影) 3令幼虫 左メス、右オス 左:国産オス、右:ヘラクレスオス
オス・メスの判別はお腹のクボミでしますが、だいたい大きい方がオスで間違いありません
E蛹室を作りかけたらマット交換はせず、若干乾燥気味にしてやる方が羽化不全しにくい。
この時、飼育ケースの周りを黒い紙等でおおうとケースの壁に蛹室を作るので、蛹化や羽化が
観察しやすく、興味が倍増しますのでぜひお試し下さい。(国産カブトムシは縦に蛹室を作ります)
F蛹になって、約1〜2ヶ月後に羽化し、更に1ヶ月程度後に蛹室から成虫がはい上がって来ます。
(変態時は容器の移動や振動を絶対に与えない事、羽化不全になる可能性が高い)
G蛹室から自然に出た成虫は、すぐにエサを食べるので、事前に与えておくと良い。
5、その他注意点
@成虫は1♂1♀〜1♂2♀程度で飼育、♀が産卵し始めたら♂を別容器に移動してもよい。
【クワガタと違い、♂を一緒に飼育した方が産卵数が増えるとも言われている。】
A飼育容器を密閉すると、エサと水分で産卵マットが加湿状態になりカブト特有の臭いが発生しますので
風通しを良くし清潔な状態で管理下さい。(小バエや線虫が発生しやすくなるので気を付けよう)
B成虫に小さな白いダニが付く場合がありますが、発見したら水道水を流しながら歯ブラシを使って
洗い流して下さい。場合によっては清潔なマットに交換下さい再発防止には効果があります。
C幼虫をクワガタ用のマットで飼育すると、餌が合わず大きく成りにくいので、腐葉土等の入った
栄養価の高い餌を多く与える。(産卵マットは栄養分が少ないので、1令幼虫に
なったら、栄養価の高いマット[BUN.BUNマット等]に交換した方が大型成虫になる)
D成虫寿命
国産カブト:2〜5ヶ月(♀の方が長生きする) ヘラクレスオオカブト:8〜12ヶ月
E飼育に飽きたムシや余分になった虫を野山に放中しないで下さい。自然環境がくずれ
二度と元には戻りません。最後まで飼育するか、お友達にプレゼントしてあげましょう。
